LEDが発光するしくみとは?LD・OLEDの違いも紹介

LEDビジョンにはその名の通り、LEDが使用されています。私たちの暮らしに欠かせなくなっているLEDですが、そもそもどのような仕組みで発光しているのでしょうか。

目次

LEDが発光するしくみ

LEDビジョンに限らず、普段何気なくLEDを生活の中で使用している方は非常に多いでしょう。しかしLEDの発光する原理を知らない方がほとんどです。専門的な解説になりますが、以下で簡単に紹介しているのでぜひご覧ください。

1)p型半導体とn型半導体を融合してp-n接合が生まれる

そもそもLEDチップは、P型半導体とN型半導体を融合したp-n接合が基本構造となっています。P型半導体は正孔(低電子帯の電子が足りていない状態)が多く、反対にN型半導体は電子で満たされている状態です。

これらのP型半導体とN型半導体を接触させている部分を、p-n接合と呼んでいます。接合部分は互いに引きつけ合いながら、接触部分で結合して消滅するという仕組みです。

2)p-n接合に順方向の電圧を加える

それぞれの半導体がある状態で、LEDチップに対して順方向の電圧を加えます。するとLEDチップ内を、P型半導体の正孔とN型半導体の電子が流れていき、お互いにぶつかり合います。このP型半導体とN型半導体の流れがぶつかり合うことで、結合されるという仕組みです。

3)p-n接合に含まれるホールと電子が結合して消滅

上述したように順方向の電圧を加えると、、P型半導体とN型半導体に含まれるホールと電子が流れて結合します。さらに結合した後は双方が消滅して、電子エネルギーが高い状態から低い状態に変化します。

4)p-n接合に残った余分なエネルギーが光として放出される

エネルギー変化によって、元々高かった分のエネルギーが余ってしまい、そのエネルギーは光エネルギーに変換されて放出されます。この放出が、まさにLEDにおける発光です。非常にややこしい仕組みのように感じてしまいますが、私たちが何気なくLEDを使用しているとき、このような現象が起こっているのです。

LEDが発光する仕組みは、過去に一般的だった白熱灯や蛍光灯などとは全く違います。電球は熱が加わったフィラメントから放出される光を使いますが、LEDは電気エネルギーを光エネルギーに変換するため、全く仕組みが異なるのです。電気がそのまま光になるため、消費電力が非常に低く、寿命が長くなります。

意外と知らない?LEDの豆知識

以下ではLEDに関する豆知識をいくつかピックアップしています。上述したLEDが発光する仕組みをご覧になって、科学やLEDに対する興味が湧いた方も少なくないでしょう。ぜひ以下の解説で、豆知識をインプットしてみてください。

白色LEDのしくみについて

LEDで白色に発光させるためには、3つの方法があります。1つ目は、青色LED・黄色の蛍光灯を使用する方法です。一見すると白からは程遠くなりそうな組み合わせですが、実際には黄色の補色である青が混じり合うことで、白色に見えます。

2つ目は、紫外LEDの赤・青・緑の蛍光灯を使用する方法です。これらも互いの色が混じり合って、美しい白色になります。ただし光の強さは、1つ目に紹介した方法が優れてます。3つ目は、赤・青・緑のLEDを使用する方法です。光エネルギーが非常に強く、繊細な白に発光できます。LEDビジョンに使用されているのは、一般的にこちらの方法です。

LEDの色が異なる理由

LEDによって色が違う理由は、半導体のLEDチップが関係しています。LEDチップへ異なる大きさの電流を流し、色の光の強さを変えながら赤・青・緑の割合を変えると、色が変化するという仕組みです。

光の波長としては、450mm前後が青、520mm前後が緑、660mm前後が赤として発光します。LEDチップに流れる波長が変化することで、LEDの発光色も変化していくのです。

LDとの違い

LEDと似たような言葉として、「LD」を見聞きしたことはないでしょうか。LDは一見するとLEDと同じようなものだと思い込んでしまいがちですが、実際には放出される光の性質が異なります。LEDは発光ダイオードと呼ばれているのに対し、LDは半導体レーザと呼ばれており、光がまっすぐ進むのが特徴です。

上述したようにLEDは、光エネルギーがそのまま放出されますが、LDは位相が揃う仕組みが施されています。そのため光が四方八方に広がらず、真っすぐに進むのです。真っすぐな光は光ファイバーへの入射が容易であるため、LEDにはない利点も存在します。

OLEDとの違い

LD以外にも、「OLED」という言葉を見聞きしたことは無いでしょうか。こちらもLEDとよく混同されがちな言葉です。OLEDはLEDの一種として分類されるもので、有機ELを使った発光ダイオードのことを指します。近年では有機ELのテレビをはじめ、家電量販店でも取り扱われることが増えているため、馴染み深いと感じる方も多いでしょう。

有機ELは特殊な電圧をかけると発光するという仕組みがあります。基本構造はまるで層のようになっており、電圧をかけると層が光るというシステムです。あくまでのOLEDはLEDの一部であるため、基本的に大きな差はありません。ただし、発行体が有機材料・無機材料のいずれかであるという違いはあります。

LEDがデジタルサイネージに最適な理由

近年多くの現場で設置されているデジタルサイネージには、LEDが使用されています。LEDビジョンとも呼ばれており、画像や動画などの配信に最適な製品です。ここではLEDがなぜデジタルサイネージに使用されているのか、理由を詳しく解説していきます。

明るさが液晶モニターの2倍以上

これまで一般的に使用されていた液晶モニターと比較して、2倍以上の明るさであるという特徴があります。明るさ(輝度)はLEDビジョンが500〜6,000cd、液晶モニターは300~600cdのため、その差は一目瞭然です。

画面が明るいLEDビジョンなら、昼間に設置しても画面がはっきりと見えるため、場所や環境などに左右されません。液晶モニターの場合はバックライトを使用して画面を発行させていますが、LEDビジョンは映像を映し出しているLEDそのものが発光しているので、明るさが圧倒的に異なるのです。

屋外の環境に左右されない

上述したように昼間でも美しい映像を映し出せるLEDビジョンですが、防水・防塵などの効果が優れているという点でも人気があります。屋外は屋内よりも外的要因による影響を受けやすいですが、屋外に設置することを前提に設計されているため、安全性が高いのが特徴です。中には塩水による刺激に耐えられる製品もあり、海でお祭りを行う際に使用されています。

LEDそのものが発光するという特徴から、夜間早朝問わずコンテンツ配信が可能です。天候にも左右されにくく、利便性が高い製品と言えるでしょう。

ランニングコストが安い

非常に高性能なLEDビジョンは費用が高額なイメージがありますが、実際にはランニングコストが低いです。万が一破損してしまった部分があっても、一部だけ修理交換できる設計になっているため、維持費がかかりにくいという強みがあります。壊れてしまう度に買い替える必要はないでしょう。

さらに防水・防塵性能があるため、一般的な製品よりも寿命が長く、お手入れ次第では長年にわたって設置できます。製品のお手入れにかかる費用も最小限に抑えられるため、導入コストが安価に済むでしょう。

耐用年数が長い

LEDビジョンは耐用年数が長く、費用対効果が高いと定評があります。すぐに壊れる製品であれば、どれほど高性能なLEDビジョンであっても、得られた利益よりもコストのほうが上回ってしまうでしょう。

屋外で使用することを前提に設計されているため、壊れにくく丈夫な製品です。消費電力も比較的少なく、安価な状態で長期間使用できます。

LEDビジョンをお求めならJVNへ

高性能なLEDを使ったデジタルサイネージは、街中でのコンテンツ配信に適しているでしょう。弊社ではLEDビジョンを活用することをお考えの方へ、商品を提供しています。何かお困りのことがあれば、遠慮なくお問い合わせください。

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